アロマテラピーの歴史◆1.芳香植物の利用の歴史〜アロマの歴史の流れを把握しよう〜

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芳香植物の利用の歴史

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到達目標

時代の流れと地域間のつながりを意識して、植物の香りの利用がアロマテラピーに至る歴史を理解する。

アロマテラピーの歴史はアロマテラピー検定で既に学んでいます。アロマテラピーインストラクター試験では、検定時よりもう少し詳しい部分の問いが出ます。検定時の知識を基盤に、更に深い部分までアロマテラピーの歴史を理解しましょう。

アロマテラピー検定用歴史まとめ記事はこちら

古代◆薬用植物利用の歴史

古代エジプト

  • 宗教的な儀式や病気の治療に薫香浸剤として使用した。
  • ミイラ作りに没薬乳香を利用した。
  • 「旧約聖書」の中に、シバの女王がイスラエルのソロモン王の博識を確かめようと、黄金、宝石、乳香、白檀などの香料を揃えて訪れたという逸話がある。
  • クレオパトラが香料の使用によって、カエサルやアントニウスを魅了した。

古代インド

  • インドの伝統療法アーユルヴェーダの源流がみられる賛歌集「リグ・ヴェーダ」が成立。

古代中国

  • 「神農本草経」が作られる。

ヘレニズム文化

  • マケドニア王、アレキサンダー大王の東方遠征と大帝国建設によって、ギリシャとオリエント文化が影響し合ったことで生じた豊かな文化。ヘレニズム文化が栄えた時代をヘレニズム時代とも呼び、アレキサンダー大王の時代から、ヘレニズム王朝であるプトレマイオス朝エジプト王国がローマに併合されるまでの約300年間を指す。ヘレニズム時代には、東西交易によってハーブやスパイスが盛んに取り引きされ、錬金術も発展した。

古代ローマ

  • 「新約聖書」の中に、イエス・キリスト誕生の馬屋で、東方の三賢人が「黄金・乳香・没薬」を捧げたという記述がある。
  • 「新約聖書」の中に、イエス・キリストの葬りの用意として「ナルドの香油」をイエスに塗ったという記述がある。
  • 皇帝ネロはバラ好きで有名であった。カラカラ浴場では、一般市民でも公衆衛生と楽しみをかねて香油を塗るなどして、香りを楽しんでたと言われている。
  • カラカラ浴場
    ローマに遺跡として現存する、216年完成の公衆浴場。公衆浴場の中でも大規模なもので、一度に1600人を収容したと言われる。カラカラ帝により建築が進められ、図書館などのさまざまな設備を備えていた。

古代〜中世◆医学のはじまり

古代ギリシャ

  • ヒポクラテス(紀元前460〜377)
    医学の父。現代にも通じる西洋医学の基礎を作る。著書「ヒポクラテス全集」。
    古代ギリシャ、コス島生まれの医学者で、悪霊払いや祈祷行為などで病を治療する従来の呪術的手法ではなく、医師の経験や症状の観察を重視して病気を科学的にとらえた。マッサージの重要性を説き、その効用、効果を医療の手法や健康つくりに用いたともいわれる。
  • テオフラストス(紀元前373〜287)
    植物学の祖。哲学者。著書「植物誌」。アリストテレスの弟子。
    植物を分類し、系統だった研究を行った。

古代ローマ

  • プリニウス
    博物学者。著書「博物誌」。
    大自然のすべての生体に興味を抱き、全37巻におよぶ「博物誌」を著した。ヴェスヴィオス火山の大噴火で没する。
  • ディオスコリデス
    医学者。ネロ皇帝時代の軍医。著書「マテリア・メディカ(薬物誌)」。複写本「ウィーン写本」。
  • ガレノス
    医学者。古代医学を集大成。コールドクリームを作り出した。
    古代ローマにおいて、ヒポクラテスに次ぐ著名な医学者として知られる。生理学、解剖学の分野において、肝臓、心臓、脳を生命活動の中枢とするなど大きな業績を残した。また動物の解剖を行い、神経系、筋肉、眼、骨などの研究で優れた成果を挙げた。ただし、人体解剖は行わなかった。ヒポクラテス医学を基礎とし、古代ギリシャ以来の医学を集大成し、自らの解剖学的知見と哲学的理論によって、体系的な学問としての医学を築く。以後17世紀に至るまで、西欧における医学の権威として、後のアラビア医学にも大きな影響を与えた。

中世〜近代◆香料・植物療法の発達

中世アラビア

  • イブン・シーナ−(980〜1037)
    アラビアを代表とする哲学者・医学者。著書「医学典範(カノン)」
    医学をはじめ、錬金術、イスラム神学、政治学、軍事学、教育学の分野や、詩集など幅広い著書がある。幼少時から天才性を発揮し、18歳頃にアリストテレス哲学を修得。後に、「現存するものはすべて必然である」という存在論を示した。1020年頃、ローマ・ギリシャ・アラビア医学という当時の医学体系の集大成「医学典範」を著した。蒸留法により芳香蒸留水を製造し、医学に応用した。
  • 精油の蒸留法が錬金術から生まれた。

中世ヨーロッパ

  • 僧院医学(教会で行われていた薬草中心医学)が発達した。
    イタリアのサレルノが「ヒポクラテスの街」と呼ばれて医学が発達した。
    サレルノ医科大学から「サレルノ養生訓」が生まれる。医師の国家免許制度が始められた(1140年)。
  • 十字軍の遠征により東西文化が交流し、ハーブ・精油蒸留法などがヨーロッパに広まる。
  • 「ハンガリー王妃の水」=ハンガリアンウォーター(14世紀)

近代ヨーロッパ

  • 新しい領土と香辛料の直接取引を目的に大航海時代が始まった。
  • 16世紀に入ると、ハーブ文化が発達した。著名なハーバリスト達が活躍。
    ジョン・ジェラード、ジョン・パーキンソン、ニコラス・カルペパー。
  • 最古の香水「ケルンの水」。(17世紀末)
  • 王侯貴族達の贅沢な暮らしは香水や香料の需要を生み出した。
    フランス・プロヴァンス地方のグラースは、香水の街として有名。貴族の間で、においつきの革手袋が流行した。
  • 19世紀になると近代的な化学工業が始まり、合成香料や薬が作り出されるようになった。

現代の「アロマテラピー」の発展

現代ヨーロッパ

  • ルネ・モーリス・ガットフォセ「アロマテラピー」という用語を造語する。(20世紀)
  • 学術的研究が発達する。イタリア人の医師ガッティーカヨラが共同で精油の神経系への作用を研究。パオロ・ロベスティは香りが神経症やうつ病に効果があることを示した。
  • フランスの軍医ジャン・バルネは精油を第二次世界大戦の負傷者の治療に使った。著書「AROMATHERAPIE」。
    →フランスのアロマテラピー…精油を薬として用いる方法。メディカル・アロマテラピー。芳香薬剤を使用して治療、精油の薬理作用に注目。
  • マルグリット・モーリーが「ホリスティック・アロマテラピー」を提唱。シデスコ賞を受賞。著書「最も大切なもの…若さ」。
    →イギリスのアロマテラピー…薬理作用重視のフランスのアロマテラピーとは対照的に、心身のバランスの正常化をめざすというもの。美容と健康法。
  • アロマテラピースクール開設
    →多くの専門家を育て大衆化を実現。イギリスのシャーリー・プレイス。ロバート・ティスランド。

現代日本

  • 日本における研究として鳥居鎮夫の香りの心理効果の研究が有名。
  • 1996年 日本アロマテラピー協会の設立→2005年 日本アロマテラピー協会を母体にして「(社)日本アロマ環境協会(AEAJ)」設立→2012年4月 公益社団法人に移行



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